とある魔術の禁書目録(13)
内容
たった一人の侵入者によって、大多数の人間が意識を失い都市機能が麻痺してしまった学園都市。
この状況を打開するために、都市側が取った残酷な手段とは・・・。
”一方通行”の中で、何かが切れる13巻。
感想
段々と至純な黒に染まっていく”一方通行”から目が離せませんでしたよ。
何を失っても退かず。
愚直なまでに一途な姿は、正に「名は体を」の象徴のようでした。
目指すトコロは一緒なのに、立っているのは上条の透明さやインデックスの白の正逆。
- 小さな現実を守るために、幻想を砕く上条と、
- たった一つの幻想のために、現実と戦う一方通行
この上なく残酷な対比ですが激しく魅せられます。
戦う理由は一つで充分。
そんな感傷に知らず浸った一冊でした。
諸悪の元凶っぽい医者の、次の言葉を信じて続きを待ちたいです。
『死ぬなよ。死なない限りは助けてやる』
(173頁)