戦う司書と追想の魔女
【感想】
先日「オイディプス王」を読んで、無知を罪と断じる救いの無さに違和感を覚えたのを思い出しました。
あれを受け入れるだけの下地が自分にゃ欠けてるなと感じた分、こっちの方は理解し易いです。
知らないってのは罪なんじゃなくて、恐いって事ですね。
(んでもって、そこから逃げないってのが勇気なんだと最後の陸奥は言うてましたが・・・*2。)
ハミュッツは「悪」ですが、これは悪源太とか悪七兵衛が意味するトコロの「強い」悪なんでしょう。
とりわけ恐怖が歓喜に直結するあたりは、修羅の門的で熱いです!
イラストも艶っぽいですね!
191頁のはもとより、251頁。
胸元のうさちゃんってば!
以前のエプロンといい、ミスマッチが凶悪です。
これは、イラストの方が遊んだのかな・・・?(笑)。
芽吹かなかった種もあったけれど、力強く伝播するものもあります。
続きを楽しみに待ちたいです。
【蛇足】
例えばの話
二人の登山家が居て、未登頂の山々の初制覇を競っていたとします。
技量、装備、そして運すらも一方が圧倒的に優れていたとします。
劣る片方が、栄光を手に入れるにはどうしたら良いでしょう?
一解答
同じ時に違う山に登りましょう。
同じ舞台に立たなければ優劣も決着も在りゃしません。
*1:集英社スーパーダッシュ文庫・2006/12/30
*2:ボクシング編辺りで